人事・労務

有給休暇があと何日残っているか聞かれたら

2026年9月14日に内容を確認

社員からはこう聞かれます

  • 有給ってあと何日残ってますか?
  • 去年使わなかった有給は、今年も使えますか?
  • 有給が消える前に使い切りたいんですが、いつまでに使えばいいですか?

ひと言でいうと

【勤怠システム名】の【画面名】で、今の残日数と次の付与日を確認できます。前の年から繰り越した分は、付与された日から2年たつと時効で消えます。

残日数を聞いてくる社員は、休みの予定を立てたいか、消えてしまう前に使い切りたいと考えています。残日数と一緒に、次にいつ何日増えるか、繰り越した分がいつ消えるかまで答えると、同じ社員から何度も聞かれずに済みます。

年次有給休暇と特別休暇の違い
年次有給休暇特別休暇夏季・リフレッシュ等
繰り越しと時効付与から2年で時効により消える会社が繰り越しや期限を決める
年5日取得義務への算入算入する算入しない
付与の根拠労働基準法で決まる会社が独自に定める

出典:厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」

答えるときに押さえること

1残日数は、勤怠システムか年次有給休暇管理簿で調べます

会社は社員ごとに年次有給休暇管理簿を作らなければなりません(労働基準法施行規則24条の7)。管理簿には、有給休暇を取った日付、日数、基準日(付与した日)を記録します。残日数は、この管理簿か、管理簿を兼ねている勤怠システムで確かめます。管理簿は労働者名簿や賃金台帳とあわせて作ってもよく、必要なときにいつでも出力できれば、システム上で管理してもかまいません。

社員が自分で残日数を見られる画面があるなら、答えるときに画面の場所も伝えます。自分で見られない会社では、毎回担当者が調べて返すことになるので、基準日の前など問い合わせが集中する時期に一覧を配る方法もあります。管理簿は付与した期間が終わった後も保存が必要で、2026年9月時点の保存期間は当分の間3年です。

2付与日数は、勤続年数と出勤率で決まります

労働基準法39条では、入社から6か月継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤すると10日が付与されます。その後は、1年6か月で11日、2年6か月で12日、3年6か月で14日、4年6か月で16日、5年6か月で18日、6年6か月以上で20日です。付与の前の1年間の出勤率が8割未満だった年は、その年の付与がありません。

出勤率を計算するとき、産前産後休業、育児休業、介護休業、仕事中のけがや病気で休んだ期間は、出勤したものとして扱います。週の所定労働時間が30時間未満で週4日以下の勤務の社員には、勤務日数に応じた日数が付与されます。たとえば週4日勤務なら、6か月で7日、6年6か月以上で15日です。

3基準日を全社でそろえている会社は、入社1年目の数え方を説明します

4月1日などに基準日をそろえている会社では、入社した時期によって、法律の基準日より早く有給休暇が付与されます。そのため、同期入社でも「なぜ自分は付与日が違うのか」「次はいつ増えるのか」と聞かれやすくなります。

10日以上を法律の基準日より前に付与した場合、年5日を取得させる義務は、その前倒しで付与した日から1年以内にかかります(労働基準法施行規則24条の5)。入社1年目の社員には、次の付与日と、それまでに5日取る必要があるかを合わせて伝えます。

4繰り越した分は、付与から2年で時効により消えます

使わなかった有給休暇は、次の年に繰り越せます。ただし有給休暇を請求する権利の時効は2年なので、付与された日から2年たつと、残っていても消えます。手元にあるのは、今年付与された分と前の年から繰り越した分の、多くても2年分です。

続けてよく聞かれるのが、繰り越し分と今年分のどちらから先に使うかです。これは就業規則の定めに従って答えます。定めがなければ、繰り越し分から先に使う扱いにすると、社員の日数が時効で消えにくくなります。時効で消える日が近い社員に、1か月ほど前に知らせる運用にしておくと、消えた後に問い合わせを受けることが減ります。

5会社独自の上乗せ分や特別休暇は、分けて伝えます

法律で決まった日数より多く付与している会社や、夏季休暇やリフレッシュ休暇などの特別休暇がある会社では、残日数の中身が混ざりがちです。特別休暇は年次有給休暇とは別の制度で、繰り越しや期限の扱いも会社が決めます。休暇の目的や、有給か無給かといった条件も会社が独自に定めます。特別休暇を取った日は、年5日の取得義務の日数にも数えません。

社員に返すときは「年次有給休暇があと何日、特別休暇があと何日」と分けて書きます。残日数の質問は、退職前にまとめて使いたいという相談につながることもあるので、退職時に残った日数の扱いも規程で確かめておきます。

自社の規程で確認すること

会社によって答えが変わる部分です。社員に答える前に確かめてください。

  • 社員が自分で残日数を確かめられる画面の場所
  • 基準日(入社日ごとか、4月1日などに全社で統一しているか)と、入社時の付与日
  • 繰り越し分と今年分のどちらから先に使うか
  • 法定を上回る付与日数や特別休暇の有無と、その繰り越しや期限
  • 退職時に残った有給休暇の扱い

社内FAQに貼れる回答文例

【】の部分を自社の内容に書き換えて使えます。

回答文

Q. 有給休暇の残りの日数はどこで確認できますか?

A. 【勤怠システム名】にログインし、【画面名】で確認できます。この画面に出るのは年次有給休暇の残日数で、【特別休暇名】の残日数は【画面名】に別に表示されます。有給休暇は毎年【基準日】に付与されます。使わなかった日数は次の年に繰り越せますが、付与された日から2年たつと消えます。使うときは【繰り越し分・今年分】から先に減ります。画面で確認できないときは【問い合わせ先】に連絡してください。

続けて聞かれやすいこと

答えるときに間違えやすいこと

  • 特別休暇の残日数を有給休暇に含めて答えると、時効や年5日の取得義務の計算を誤ります
  • 産前産後休業や育児休業の期間を欠勤として出勤率を計算すると、付与日数を少なく見積もります
  • 時効の2年は入社日からではなく、それぞれの有給休暇が付与された日から数えます

出典

2026年9月14日時点で内容を確認しています。